K J E T I L J E R V E
  • H i
    • Bio
    • C o n t a c t
  • N e w s
  • S C H E D U L E
  • Discography
  • Music
  • Reviews (ENG)
    • Skandinavisk
    • Italiano
    • 日本語
    • Deutsch
    • Polskie
    • Nederlands
  • Dugnad rec
Neptun: 

JAZZ TOKYO september 2017 "ECM諸作にも通ずる透明感のある音像。なだらかなピアノ・トリオの上を悠然とたゆたうトランペットが印象的なワンホーン・カルテット。ノルウェーのグループNakamaのドラマーを務めるアンドレアス・ウィルトハーゲンらが率いるバンドAkmeeのファースト・アルバムだ。トランペッターのアヴィシャイ・コーエンによるECMリーダー作と聴き比べてみても面白いかもしれない。どこか似た雰囲気を感じるところもあるのだが、Akmeeの演奏にはマンフレート・アイヒャーの美学からは突き抜けていくアグレッシヴなフレーズやローファイなミニマリズムがある。本人たちによると本盤には後期コルトレーンからの影響が流れているようだが、濃厚に感じるのはむしろいま現在のノルウェーのシーンと共振する「温度感の低さ」といったところか。" - Narushi Hosada

Live review:

JAZZ TOKYO september 2016 "台風が去来する中、不順な天候にもかかわらず客足は悪くない。入り口のサインボードに「No Charge Day」、つまり、ミュージック・チャージは不要、飲食分だけ負担の書き込みがあるが、理由はそれだけではないようだ。外人客も多く見受けられる。赤坂・B♭では月に1、2夜、ニューフェースを対象に「No Charge Day」を設けているという。新しいミュージシャンや新しい音楽に積極的に触れてもらう機会を増やしたいとのオーナーの心遣いである。 当夜はノルウェーからの3人にNYのテナーサックス奏者ジミー・ハルペリンが加わり、さらにゲストとしてドラムとパーカッションの井谷享志(イタニ・タカシ)が参加したが、コアはクリストファー(tp)とMCも担当するシェティル(p) のふたり。このふたりは15歳で出会ってからの長い付き合い、音楽学校も同窓同期、ふとしたきっかけでレニー・トリスターノにのめりこむ。NYで活躍するトリスターノの最後の弟子ジミー・ハルペリンに共演を申し込んだという次第。ベースのアーレンド・アルベルトセンは、シュティルとレーベル「dugnad rec」を共同主宰する仲間。ドラムの井谷享志は今まで聴く機会がなかったが、海外でも活躍しており、クール派の隠れた重鎮テッド・ブラウン来日の際には手合わせの経験ありという。1stセットはコアのデュオから。トランペットのエイクラムの楽曲のようだが主従の分担はなく、気心の知れた友達のおしゃべりのようにふたりが淀みなく語り合う。拍手を伴ってジミーが登場、スローバラードで<マイ・メランコリー・ベイビー>のテーマからソロに。この曲はクール派のファイヴァリットで、ビル・エヴァンス、ウォーン・マーシュ(ts)、リー・コニッツ(as)、ジミー・ギャリソン(b)、ポール・モチアン(ds) の『Live at the Half Note』(Verve 1959) 演奏がリファレンスになっている。tp-p-bとソロが回されるが、ジミーの記念すべき日本第一声で息の長いメロディラインとソフィスティケイトされた音の佇まいはまさにクール派の面目躍如だ。続く<アイル・リメンバー・エイプリル>を下敷きにしたトリスターノの<エイプリル>は有名なヴァージョンで多くの奏者が挑戦している。YouTubeで確認できるアンソニー・ブラクストンのヴァージョンは限界に挑むような超高速。当夜もかなりのテンポで知らず知らずジミーの複雑なフィンガリングに目が行ってしまう。ドラムスの井谷享志が加わり2管のクインテットで4曲。井谷は曲によりブラシやマレット、ハンドドラムを使い分け曲の表情をよく掴んだセンジティヴなドラミングで好演だった。<サブコンシャス・リー>は、リー・コニッツの代表曲。ジミーのオリジナル<サイクル・ロジカル>は文字通り、短いテーマが形を変えながら繰り返される曲で、クール派ならではの考え抜かれた曲調。<ボディ・アンド・ソウル>もクール派に好まれるバラード。当夜はこれ以上テンポが落ちると壊れると思われる限界に挑むような超スロー。手に汗握るようなタイトロープもまた楽しき哉というところ。薄氷を踏むスリリングな展開のなかから生まれる妖しげな例えようもない艶かしさ...最後はテンポを上げて<オール・ザ・シングス・ユー・アー>のトリスターノ・ヴァージョン。これまた、レニー独特の複雑な節回しをこなすジミーの長い息遣いとフィンガリングに注目。天候の懸念もあり1stセットでB♭を後にしたが、この時代に東京の赤坂でノルウェーの若い世代が牽引するクール派ジャズを堪能できるとは夢にも思わなかった。音楽的にはヴェテランのジミー・ハルペリンが場を支配したが、そのジミーを担ぎ出したのはノルウェーの若手ミュージシャンだ。ジミーの相手をするには相応のテクニックと知識が必要だが、彼らはジミーが思う存分プレゼンテーションできる場を作った。NYに出かけ、ジミーのみならず、先達ウォーン・マーシュともレコーディングの体験を積んだ。信ずる道を突き進む行動力は見上げたものだ。ノルウェーは人口500万強の小国である。しかし、音楽的には間違いなく大国だ。ECMのマンフレート・アイヒャーがあれだけ掘り尽くしてもまだまだ人材は尽きない。尽きないのは当然だ。徹底した個性教育で次から次へ新たな人材が生まれてくるからだ。" - Kenny Inaoka


Lana trio:

JAZZ TOKYO 
october 2015 "
ノルウェーの若手ミュージシャンによるトリオLana Trioの2枚目のCD『ライブ・イン・ジャパン』(http://www.vafongool.no/#!lana-trio/cs66)がVa fongoolからリリースされた。本作は今年の2月に彼らが来日した際に録音されたもので、収録曲すべて即興演奏である。
音楽にラベルを貼るのはあまり好きじゃないけれど、もし彼らの音楽をジャンルにあてはめる必要があるとしたら“フリージャズ”というのが一番ふさわしい気がする。音楽におけるフリー(自由)とは何か?とよく思うのだけれど、それは自由になるために必要な道具を持つことだと思う。そういう意味で彼らのインプロヴィゼーションはフリーである。音質、密度、速さ、間、強弱などの音楽要素におけるコンセプトがはっきりしていて、それがアンサンブルを自由度の高いものへと導いている。一見難解に聴こえるが、どの瞬間においても音の意図を明確に感じることができる。また全体として抽象的な印象の演奏の中にも継続的な旋律の対話が見られ、それが音楽を立体的なものにしている。リズム楽器であるドラムが旋律のように奏でられているのも美しく印象的である。
そんな彼らが10月の後半から11月初旬にかけて来日するという。ECM Recordsの音楽に魅了されノルウェーに来た私も、ここに住むようになってから予想していなかったような様々な音楽シーンを知ることになった。彼らの音楽を通して、現在のノルウェーの音楽を感じてみられてはいかがでしょうか。" - ​Ayumi Tanaka

Powered by Create your own unique website with customizable templates.